今日の農業新聞のコラム欄で、南米ウルグアイの前大統領ホセ・ムヒカさんが初訪日したことが書かれていました。
彼の四年前の国連環境会議での演説を紹介していましたが、「豊かさ」について考えさせられました。
特に「過酷な経済競争で成り立つ社会で、団結や共存共栄について語ることができるのでしょうか」
「貧しい人とは、持たざる人でなく、いくらあっても満足しない人だ」には、今の日本社会のあり方そのものと思わされました。
月: 2016年4月
農政委員会
午後から農政委員会があり、先日国の規制改革委員会から提言された、指定生乳生産者団体制度の廃止提言について道の考えをただしました。
この制度は昭和30年代生乳の不足や過剰と、メーカーと農家の直接取引のため、集乳合戦や価格下落など酪農経営が不安定になっていることを改善するため、昭和40年に加工原料乳不足払い制度ができたことをきっかけに各県単位で各用途別への配乳や、需給調整を行う指定団体として作られたものです。
道はその機能がこれまでの北海道酪農の発展に寄与したことを認めたうえで、「今後も現在の団体に出荷する生産者が大きく減少することは想定しがたい」と答弁しましたが、「アリの一穴」で、堤防が崩壊することが予想され、私は制度そのものを守ることが重要だと主張しました。
噴火しませんように
明日の農政委員会で質問することになり、打ち合わせのため農協青年部総会で挨拶したあと、昼の便で出札しました。
とても天気が良く、まだ雪の残る根室平野を見ながら阿寒国立公園上空を通過しました。
摩周湖は今年は結氷せず、屈斜路湖には御神渡りの道がまだついて全面氷に覆われています。
阿寒湖もその通りですが、雌阿寒岳上空に至ると、噴煙がいつもの蒸気でなく煙のように見えて、その量も多いと思いました。
噴火の前兆でなければ良いなと思います。
雪の消えた十勝平野
一人で大きくなった?
昨日の生乳指定団体制度廃止について、道新は社説等で肯定的な論調を見せています。
それはそれでマスコミの考えですから、否定はしませんが、もっとこの制度の持つ意味や歴史などについて知ってから書いても遅くはないと思っています。
記事の中では、大規模酪農家にこの制度を批判している方が多いということが書かれています。
国の規制改革会議などではこの様なメガファームやギガファームでこれからの農業生産を担わせようということをよく言いますが、その経営は決して楽ではなく、その故価格の高い飲用市場に送りたがっているという実態も知るべきです。
また優良経営であっても、何故ここまで安定してくることが出来たか、それは共計という指定団体制度による安定した取引があってのことだと、考えるべきです。
丁度子供が親の庇護があって大きくなっても、そのことを忘れて一人で大きくなったように親に反発するようなものだと。
とんでもない提言
政府の諮問機関?の規制改革会議が、指定団体制度の廃止を答申とのニュースが、昨夜はいってきました。
農水省は、これまで安定供給と価格安定に重要な役割を果たしている制度として反対をしていて今後の調整は難航する見込み。と書かれている。
冗談じゃない!何でも規制改革をしたら良くなるというのか!
生産者が自由に販売先を選ぶ道が閉ざされていて、その結果バター不足が起こっているとでも思っているのか。
自由に選んでいくと、みんなが飲用乳市場になだれ込んで、バター不足どころか、価格のたたき合いをして、結局は酪農家を減らし生産減少を招くだけではないか。
冗談じゃない!
エイプリールフールのとぼけ話だと理解しよう。