特別委員会道外調査

今日から3日間の予定で、人口減少地方分権改革等調査特別委員会の道外調査に出発しました。最初は山口市小郡にある、山口市産業交流スペースMeguriba を訪問。ここは市町村合併と新幹線新山口駅の建設で駅前の再開発をして多目的ホールや産業交流スペースMeguriba、アカデミーハウスなどを整備していて、多種多様な交わりでビジネスチャンスに巡り会うことや、ヘルスケア関連産業創出事業、次世代のリーダーとなり得る自立した人材を育成する目的で設置されたアカデミーハウスなど、新しい産業に挑戦する若い人材を育てていこうという長期計画の元での取組は、松下村塾出身者が時代を変えた山口県らしい取組と感心しました。次が、山口県庁のロビーに設置されたテレワーク・ワーケーションスペースの視察でした。山口県も、毎月1万人というペースで人口減少が進んでおり、その防波堤となる交流人口の増加と地元出身の若者の引き留めを狙いに各中核市と共にこうしたスペースを設置し、専任コンシェルジェを配置するなどの取組をしています。ワーケーション人材の招致には、ANAやNTTなどとも連携して取り組んでいると言うことで、日本の政治をリードしてきた伝統県らしい取組と思いました。

新しい力

北海道4Hクラブの役員の皆さんと懇談する機会をいただきました。今は会員数も全道で1200人くらいと言うことで、私が所属していた時代とは比較になりませんが、将来の北海道農業の担い手として、しっかりした地歩を刻んでいることは確かです。活動の現状や、今後について考えを伺い、私達が助言という形で受け答えをしましたが、将来を期待される若者達でした。農業は、食料安全保障の担い手とは言われながら、昔からの生かさず殺さずの認識から脱出することが出来ずにいます。今も肥料や輸入飼料の高騰でどの作物も苦境にあります。価格を自分で決めることが出来ないことももどかしいところです。車や加工食品などはそのコストに応じて全国一律で出荷側、若しくは販売者が価格を決めていることと比べると理不尽とも言えます。また、クラブに女性がいないことで、そこで結婚に向けたカップルが出来ない事でもあり、皆の理解とクラブ員の奮起のためにも女性会員を獲得する事もあってもいいのではと助言しました。

酪農危機

酪農は今飼料・肥料など諸資材の値上がり、昨年から続く乳製品の過剰在庫副産別とも言える行使価格等の暴落など、それに伴う生産抑制、副産別とも言える仔牛価格等の暴落など、3重苦ならぬ4重苦5重苦に見舞われて経営存続の危機にある。昨年の今頃は過剰生産で乳業工場の受入が溢れてしまい生乳の廃棄の可能性があると言うことで、消費者により一層の牛乳消費を呼びかけ、その協力もあり危機はクリアできたが、今年はオオカミがきたぞ状態になりその協力も期待できない。一方過剰在庫となっている脱脂粉乳は酪農家やメーカー、国の拠出での在庫削減を図っているものの、一層の積み上げという皮肉な状況となっている。今日は地元の中春別農協酪農対策協議会の役員が議会を訪れ、農政部とこうした情勢について意見交換をしました。正しい状況を知った上で次の対策を考えることはとても重要なことです。現場で愚痴を言っていても解決はしません。

死刑のはんこ

法務大臣の失言(正直な発言?)が問題となっています。公務では無く、政務として岸田派の同僚国会議員のパーテーで、法務大臣は朝死刑のはんこを押すと、昼のトップニュースで報じられる程度の注目度しか無く、ほかの大臣に比べると票にもならず、献金も無いとまで言ったとか。何という発言をする議員かとあきれます。道議会の私の先輩議員が、最近の議員の様子を見て、現場で苦労した経験の無い、手を上げただけで当選してくる議員が、この様な有様だ、二世議員や、秘書上がり議員、お金のある事業を持っている若い議員などが、本当にこの国や北海道を変えていけるだろうかと言っているのが現実のように思えてしまう。国民や住民が安心して生活できるようにするための政治の危機とも言える。

財政と北海道経済

財政と北海道経済をテーマに決算特別委員会で議論をしました。北海道財政収入はここ5年間を見ても横ばい状態で、それはすなわち経済活動が停滞している事に他ならないのが解ります。北海道はその開拓以来本州への木材や石炭、農水産物の供給基地となっていて、経済の殆どはこの一時産品であり、それは海外から輸入される価格と競争させられ、決して北海道に住む人たちの生活を考えてのものでは無いという歴史があります。そして北海道自体がそれを甘んじて受け入れてきました。その結果、財政は都道府県では一番厳しく、交付税や補助金頼みの道政運営ともなっています。未だに人も物もお金も交付税不交付団体となっている東京へ東京へと吸い上げられる構造になっています。これを打開しなければ北海道の将来は無いと言う危機感からの議論でしたが、欲張りすぎて項目が多すぎ、十分突っ込んでいけなかったことを反省しています。北海道を論じるにはまだまだ力不足です。