ある本を読んでいると、江戸時代「俵物3品」と言う物があって、干しナマコ・干しアワビ・フカヒレが中華料理の高級食材として、中国貿易に欠かせない重要な輸出品であった。それはどんなにお金を出しても欲しい物で、今日本や、北方領土から密漁によってまで買い込んでいる「干しナマコ」や、中国経済の隆盛を支える海外からの投資などが、中国にとって「心を惹き付けられる物」になっているというものです。こうした中国国民垂涎の物を適切に調達できることは、対中関係における「安定」だけでなく、「優位」をも担保できるかも知れないと言うことです。
実際日本は、エネルギー資源や鉱物資源などが欲しくて、それを供給できるオーストラリアに優位に立たれて、農産物の関税撤廃を迫られようとしています。日本はと言えば、優秀な技術力で生産した自動車ですが、これがなければ国民が困るという物でもなく、交渉で優位に立つことは出来ません。
今国際政治における「優位」と「劣勢」を分けるのは、「他国を惹き付ける条件」をどれだけ持っているかだということです。ロシアや、オーストラリア、そして常に過去を持ちだして厳しく当たってくる中国に対しては、何がそれに当たるのでしょう。何もないと言っていないで、そのような物を作ったり、探したりしなければと思いませんか。過去の文化をも含めて見直してみませんか?
他国を惹き付ける条件
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