今日は道東防衛議員連盟釧路圏支部・根室圏支部共催の防衛セミナーを、”ひげの隊長”で有名な佐藤まさひさ参議院議員を講師に開きました。佐藤氏は皆さんもご存じのように、カンボジアPKO活動の経験を買われてて、イラク支援活動の条件整備をするために派遣された先遣隊長を務めました。現地に行ってみて最初に感じたのは、日本政府が活動の予定をしていたものが、全く現地の要望と合っていなかったということで、経済大国日本に期待されていることは、「復興支援」で、「復旧支援」ではなかったという事でした。道路を直したり、学校を直したりすることは復旧支援で、今後のために経済向上を見込めることを支援するのが復興支援という考え方から、現地の期待と合っていなかったと言うことです。何かをする時には、常に「鳥の目」「虫の目」を大事にしなければならない。特に虫の目は、最終的に便宜供与を受ける人達が何を望んでいるかを知って対応するために大事だと言うことでした。とかく遠く離れたところで仕事をしている役人ではこの視点が弱く、論理的に正しいと信じて行っていることでも、現場の要求とずれていては何にもならないと言うことでした。このことは、行政にも、企業にも通じることだと改めて感じさせられました。この他、現地での苦労や、隊員を送り出した家族の不安、国防と国際的役割、国民から遠い政治の説明のあり方など、感動的で示唆に富む話が続き、約80分の講演が短く感じました。