安さを求めて

中国から輸入された冷凍食品の餃子を食べた人から、中毒症状の出たことが判明し、調べたところ除草剤の成分が検出されたとのことで、関連している会社が一斉に回収に動いて大混乱になっていると報道されています。
昨年はミートホープの食肉偽装に始まり、食品の表示偽装に揺れた一年で年末の今年の漢字も(偽)とされたようなt年でした。また中国製の製品は、ペットフードや、子供のおもちゃなどで害のあるものが使われていて、被害も発生したり、大量の偽ブランド品が摘発されたりと何でもありの所が不安をあおります。
これらの事件の根元を見ると、とにかく競争の時代で、消費者が安さを徹底的に追求した結果ではないかと思います。偽装も、中国に製造拠点を設けるのも、消費者の(または販売業者の)安さを求める消費行動に答えようとしたもので、国内で生産されるものの価値を認めないことから発していると思っています。特にバブル崩壊後安い労働力を求めて生産拠点を韓国や中国に移した工業製品や繊維製品により、物価はデフレといわれるように下がったものの、国内での失業や、低賃金労働者の増加など、自分達の首を絞めるような結果に繋がっています。「水は高きから低きに流れる」とか、「悪貨は良貨を駆逐する」と言われるように、お互いの労働価値を認め合わなければ結局は世界で一番生活レベルの低いところに合わせなければならないことになります。
考えなければならない事件です。


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