経済の矛盾

昨日政府によって「日本経済はデフレの状態に入っている」と発表されました。
物価が下がり、デフレスパイラルに陥ると最悪の場合経済が縮小し、倒産が相次ぐことになります。
人々にとって物価が安くなることは良いことのように思えます。
収入が同じなら安い方がより多く貯蓄をしたり他のことに回せたりして豊かになった気がするはずです。
しかし一方で製造業では利益が確保できずに、人員整理や給与削減を行わなければならなくなります。
昨年から問題になっている派遣社員の増加や、派遣切りなどはこの現象の表れなのです。
以前にも書きましたが、800円のジーンズの何処に製造業者の利益があると思いますか?
より物価も労賃も安い国で製造したものを買いたたいているからこそ実現できるはずです。
経済が縮小していくと、膨大に抱えている国や地方公共団体の借金は返せないことになります。
それを無駄遣いの排除で解決しようとすれば、行政からの支出は縮小し経済はますます縮小していくとは思いませんか。
無駄を排除することは必要ですが、必要以上に削減しようとするとデフレスパイラルを加速させることにしかなりません。
経済政策もなく事業仕分け等という現場の状況を無視したやり方で財政運営をしようとしていることに大きな危機感を持っています。
右肩上がりを期待する国民の要求に応えるためには経済は常に多少のインフレ状態にあら無ければならないと思いますが、皆さんはどう思いますか?


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