ペットロス

酪農という動物を飼っている職業柄様々な死に立ち会うことが多く、命の終わりに当たって比較的冷静に対処してきました。命は必ずいつかは終わるもの、と言う観念は自分の死に対してもあり、それを受け止めることが出来るつもりです。しかし、今日ばかりは例外でした。10年ほど飼っていた「チロ」という犬は、普段は500メートルほど離れた牛舎につないでいたのが昨年鎖が切れて自由になっていました。この他に2匹の犬がおり、その犬たちとともに基本牛舎周辺から離れずに暮らしていましたが、昨年の秋頃左後ろ足が何故か腫れてつけなくなり、それでも三本の足で元気にしていました。今日、それが住宅の車庫まできて動けなくなり、そのまま死んでしまいました。当然この犬をボスとしている野良の2匹も住宅のところを離れず、いつもは室内で飼っているネコを外に出したところネコが嫌って車の下に潜り込んでいました。4匹のうち3匹は家に帰っていましたが、いちばんきかなかった「テンテン」と言うネコが息子の車の下に隠れていて、それを知らずに牛舎まで走る最中に落下したらしく、道路で死んでいるのを発見しました。息子の車は電動なので起動したときの音がせず逃げ遅れたのでしょう。このネコは家の物置で生まれた5匹のうちの一匹で、キジネコの背中に白い部分が点々と有ったので私が「テンテン」と名付けたネコでした。ブラシをかけてもらうのが大好きで、何かで逃げ回っているときでも、ネコブラシを持って「テンテン」と呼ぶと私の前に来てごろんと横になり気持ちよさそうにしていたものでした。可愛がっていた犬とネコを同時に亡くし、さすがの私もペットロスを味わっています。


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