牛も参った

暑さが続き人間は朝夕の仕事の後はぐったりするほど参ってきていますが、牛は意外と耐えてきていました。餌を食べるところでは一日中換気扇が回っていて、比較的涼しいので餌もきれいに食べて居ましたが、最近湿度が上がり蒸し暑さが増すと送られる風も涼しさを感じなくなり、乳牛が肩で息をするようになってきて、つらそうになってきました。乳量も私のところでは一日2トン強の生産で一日おきの出荷ですから4トン200位有ったのですが、ここに来て一回の出荷あたり200キロずつ減ってきています。せめて例年のように夜だけでも20度程度まで下がってくれれば、若しくは温度は高くとも乾いた空気ならと思いますが、ままならないものです。府県の酪農家の苦労が忍ばれます。

また怠けました。

定例会終了後2週間のご無沙汰でした。毎日毎日の暑さで朝夕の牛舎作業の後、シャワーを浴びてぐったりとする毎日で、活動も午後というていたらくです。農協を訪問し、高騰している餌代がどの程度経営に負担となっているかを聴き回りましたが、乳飼比が(酪農家が得る乳代+補給金 対 購入飼料費の割合)50%を超えているという話には愕然としました。勿論、農協の集計ですから、最近拡がっているTMRセンターから供給される餌代が含まれており、この中には牧草やコーンサイレージ代、草地などの管理費用(肥料代、収穫費用、糞尿散布)人件費など全てを含んでいるので単純比較は出来ませんが、なんとなく牛に餌を食わせているのではなく餌に牛が食われているのではと思うレベルです。乳価値上げ後酪農家の収支はどのように推移しているかも気になるところですし、原料乳価の引き上げで値上がりしている牛乳や乳製品の消費が落ち込み、過剰在庫が減らないことも気になります。

定例会閉会

途中をぶっ飛ばしての閉会報告となりましたが、改選後初の定例会が閉会しました。この定例会は知事選後の定例会と言うことで、今年度の政策予算を補正予算として計上しました。いわゆる固定経費(人件費や管理費、総務費など道行政を行う上で必要な経費)は2月の第一回定例会で2兆8千500億円余りを計上しており、また、緊急経済対策としては5月の臨時議会で233億円を議決して居ましたが、今回はそれに加えて2776億円を計上し、3兆1517億円弱の規模となりました。予算規模は大きくなっていますが財政は依然として厳しく、6,528億円を返済し、新たに5,070億円を借り入れるという自転車操業のような予算ではありますが、この中に経済対策や福祉対策などを配し何とか道民生活を守ろうとしている事も窺えます。様々な経済活動を活発にし、税収を上げて自立経済予算となる日を目標に頑張っていかなければなりません。

信託権販売

道警の南側に「プレスト1-7」と言うビルがありますが、この建物は築30年を超え、また道有地に共同所有団体を加えて協同信託物件として管理されているものです。かつて、市の中心部ではありながら、古い建物群があり、向かい側の道内経済団体が入居しているビルのところに道警本部のビルを移転新築するためにそのビルを取り壊し、移転するために共同所有として建物を信託銀行に建ててもらい土地とともに信託管理してきたものです。この信託期間が30年で、今年10月までとなっている為に昨年から総務委員会には提起されていたようなのですが、私達議員側には殆ど説明がないままになっていました。今定例会の初めに会派として初めて研修会を開きましたが、何分その知識が無く担当者から説明を受けたりはしましたが要領を得ず、今日再び説明と意見聴取をする会合が開かれました。期限が迫っていると言うことではありますが、市内の一等地に有る土地を簡単に信託権ごと売却してしまう結論を出すことにはならず、更に様々な検討を加えていくことになりました。後悔が残る百年記念塔の二の舞にするわけには行かないと思います。

知事総括

予算特別委員会最終日となり、知事総括が行われました。自民党からは太田政審委員長が質問に立ち、○新しい総合計画について、○北海道応援団会議第2章について、○新型コロナウルス感染症の検証について、○道立広域公園の整備について、○チーム札幌・北海道の進め方について、○ゼロカーボン北海道について、○半導体産業集積についての考え方、などについて質問をしました。道立広域公園は、釧路管内が強く要望している白糠町への建設を念頭に置いての質問でした。これまで慎重姿勢を続けてきましたが、平成30年に打ち出した「北海道みどりの公園整備計画」に謳われている、地域緑地整備効果が高いことや、地域のニーズが強いなどの条件の下、地域住民とそのありかたの検討協議を続けていくとの答弁で、一歩踏み出したと言えます。ラピダスの進出で大きな期待を持たれている半導体関連産業についても、人材確保や企業誘致・育成など課題は多いのですが、これまでの産業構造を変える新しいチャンスでもあります。

植物工場?

もと農政部職員が専務を務めている有限会社「アドワン」の系列会社で、丘珠空港の間近にある「Jファーム」を視察に行きました。選果・集出荷場も丘珠に持ち、豊浦と長沼にも農場を持ち、苫小牧の系列会社からもここに原料が集められています。今日視察した「Jファーム」はミニトマトを栽培しており、広いビニールハウスの中では通年栽培されており全道全国に出荷されています。トマトをいじめる、と言う表現をしていましたが、とても甘いミニトマトが収穫されていました。オランダの植物工場が世界でも有名になっていますが、規模では及ばないもののこうした施設園芸が都市近郊で拡がっていくことは大きな可能性を感じさせるものです。

遅れる宇宙産業支援

北海道の新規産業分野と位置づけている、宇宙産業への北海道の支援は競争関係にある他の県に比べて迫力がたりなく後れをとらないかとの質問がありました。質問によると、この会社はスタート時に3名だったものが、今では12名を超える社員が働く企業になって居り、今後の可能性を考えると他県に負けない支援をして北海道を支える企業に育てるべきとのことです。北海道からはインフラ整備も含め今後も出来る支援を行っていくというものでしたが、ラピダスが立地するという棚ぼた的な新産業の立地と共に可能性が一杯の北海道の今後のために、一次産業だけのような北海道のあり方から脱皮するチャンスだと思いながら聞いていました。

一般質問

一般質問二日目の今日も自民党では一期生の初めての質問者が続きました。ボールパークの活用に始まり、教員不足、孤独・孤立対策、伸び悩む企業版ふるさと納税制度、道立高校のあり方について、次世代半導体産業の人材育成、老朽化したガソリンスタンドの廃業問題、エゾシカ対策、酪農問題、米の販路拡大、洋上風力発電の導入等々夫々が議員になる前から持っていたテーマなどを中心に理事者と議論していました。その姿勢や課題の取り上げ方が夫々新鮮で、非常に頼もしく思いました。

議員連盟

議会には超党派で構成する議員連盟と自民党会派が各種業界と連携するための議員連盟があります。超党派のものは水道議員連盟や、縄文議連、森林・林業活性化議連などの事項ごとの議連があり、また100人の議員全員が加入している国際交流推進議員連盟と、日米、日中、日韓、日伯、日台、日加、日豪などの札幌に領事館を持つ国との友好議員連盟があります。今回の議会の最中にはその議員連盟への加入の希望調査と役員構成をしながら今年の事業計画を立てています。会派内の議員連盟では30以上があり、先日その加入調査がありましたが、役員構成等はこれから行われることになります。私のような6期以上の議員はこちらの会長にはならずに顧問となるよう長老から申し渡されて居ます。若い議員が多くなっているのでそちらの任せると言うことです。「老兵は死なずただ去るのみ」マッカーサーの言い残した言葉を思い出します。

エビ祭り

尾岱沼のエビ祭りが3年ぶりに開かれました。中止以前には2日間に渡って開催されていたものを、直前の2019年は1日にしていましたが、それ以来の開催と言うことも有り、またコロナの閉塞状況から解放されたこともあって大変な人出でした。11時半頃女房と訪れましたが、全ての駐車場は一杯で道路は渋滞、会場内の食べ物を提供する店はどれも長蛇の列となっており、待ち焦がれた人たちの気持ちが分かる様子でした。エビは少し資源状態が良くないと言うことで漁獲量を抑えていることもあり、今年は500グラム4000円と以前の値段より500円ほど高くなっているでしょうか。とにかく平常が戻ってきていることを喜びたいと思います。