TPPへの不安感が、農業生産、特に日々出荷をしている酪農に出ているように思います。
昨年久し振りに牛乳生産が約2%マイナスとなりました。
伸び続けてきた北海道酪農にとって、この数字は大きなものです。
原因として考えられるのは、一昨年秋の残暑や、昨年の牧草栄養成分の低さ、輸入飼料高騰による給与控えなどですが、それを上回る理由は、投資の停滞です。
この理由もいくつか挙げられますが、第一にTPPによる将来不安。
第二に、耐震基準見直しなどで指導の強まっている建築基準への指導強化による建築コストの上昇、
第三に労力的に限界に来ている個人経営の拡大意欲の欠乏、などが考えられます。
これまでも多くの離農がありましたが、周辺が土地を分け合って買い取り見合うから規模拡大を行ってきたり、新規入植が入ったりして生産を維持増強してきたものが、もう限界と言うことです。
今後の農政の中で打開策を見つけなければならないと思っています。
月: 2014年1月
チョウザメの養殖
29日の午後の視察は、宮崎県水産試験場小林支場での、チョウザメ養殖についてでした。チョウザメは、世界各地にいくつかのする意が生息していると言うことですが、資源が減少してきているのは対価で、北海道でも天塩川にいたものがほぼ絶滅しており、また本場ロシアでも最高級のキャビアの採れる「ベルーガ」という種類食もうないと言うことでした。
この水試では、「しろチョウザメ」という品種を養殖して、ようやくその稚魚を民間の養殖業者に出荷できるようになったと言うことで、今後付加価値の高いキャビアの生産に繋げることができると言うことです。
孵化から、成魚になって卵を採れるようになるまで8年もかかると言うことです。
北海道大学でこの研究に携わっており、道内でももっと取り組みを強化すべきではないかと思って帰りました。
過疎・高齢化と戦う
2日目の研修は、県西部にある西米良村の一集落「小川作小屋村」(山間の土地で畑が分散して住居から離れていたため畑につくった「作小屋」から名前を付けた)の再生への取り組みについて研修しました。
あの平家の落ち武者が住み着いたと言われる椎葉村の隣村ですが、負けず劣らず山の中の川沿いの一車線道路を曲がりくねりながら約一時間半入ったところにわずかな平地があり、そこに61戸93人の人が住んでいる集落です。
かつては360人くらい住んでいたものが、昭和40年代からどんどん減り始め、しかも高齢化率が70%を越えたことで何とかしなければならないと、この取り組みを始めたと言うことです。
宮崎県の「活き活き集落」事業第1号に認定され、一年で100回にも及ぶ会合を重ねて、イベントなどの事業に取り組みました。
熊本県菊地藩の末裔がここを開いたと言うことで、その城跡を再建し、資料館や、宿泊施設を建て催し物広場で神楽や、物産販売などをして、人の交流を多くしてきたとのことです。
年々参集する人が増えて来、若者が就職してきたり、uターンの若者が帰ってくるなど、今ではまだ高いものの高齢化率が63%に下がりました。
限界集落の再生が、ひとまず目処がついたという事です。
説明にあたってくれた左から、会長、事務局長、副会長、下は地元産だけの材料でつくった昼食
道外調査
道議会総合政策委員会で、2年に一度の道外調査に出ました。
今年は宮崎県での産業や地域活性化への取り組みと、種子島に渡って航空宇宙産業への取り組みなどについて研修することになりました。
出発の際、千歳空港が除雪作業のため到着便、出発便が大幅に遅れ、私たちの搭乗予定便も40分遅れでの出発となりました。
羽田での乗り継ぎ待ち時間が2時間もあったので、乗り継いで予定通り宮崎に到着することができました。
出発の千歳はマイナス5度、宮崎は18度とその差を感じながら宮崎県議会庁舎で、宮崎県の行っている「宮崎フードビジネス」「移住促進お試し暮らし」「中山間活性化支援隊」などの取り組みについての説明を受けました。
北海道と状況は違うものの、課題は同じと言うことと、この3つの取り組みはそれぞれ連動して行うことで一層成果を発揮できると感じました。
宮崎県議会前と、100年の歴史のある県庁舎、研修資料
賃上げどこまで?
春闘の時期を前にして、今年はアベノミクス効果の賃上げがどこまで期待出来るかに焦点が当てられています。
メディアでも働いている人達にインタビューしていますが、期待感はあっても上がるという様に思っている人達は少ないようです。
これはこれまでの高度経済成長後の長いデフレ経済で、勝ち組になった企業が、地方や若者、パートの女性労働者など弱い立場に負担をかけることによって、海外の安い労働賃金に対抗し、消費者の低価格志向に応えてきたその体質が未だに解消されていないことに依るものと思います。
北電が、燃料代高騰で値上げをするとき、役員報酬を半減しましたが、その額が3千万円と聞いて驚きました。
厳しい財政で職員の給与を削減してきた北海道の知事の倍の金額です。そのことを言うと、「この規模の売り上げのある会社並で、(これまでの北電の役員報酬は)高くない」と言うことでした。大企業へ日本の富は集まり、個人主義の拡がった庶民は将来不安のために、ひたすら安いものを求めることによって蓄えを増やそうとする。それが最初に書いたデフレスパイラルから抜けられずに弱いところとの格差拡大となっているものと思えるのです。
このままだと益々格差は拡大するのではないでしょうか。
トロール船
脇羅臼町長の新年交礼会があって、羅臼に行ってきました。
後援会の方々が集まって、家族的な雰囲気での交礼会でした。
羅臼は年明けになって刺し網での「スケソウダラ漁」が比較的良かったのですが、4日ほど前から今年は姿の見えなかったロシアのトロール船が現れ、魚が散ってしまったと言うことでした。
漁網被害も発生していると言うことで、資源管理のことも含めて何とか禁止できないかとの訴えもありました。
日本が刺し網という魚が通るのを待って捉えるのと違って、漁探などで魚群のいるところを探してごっそり取ってしまうので、資源減少の元になっているのではと言われています。
帰りに沖の方を見ると羅臼は漁休日にも拘わらず、沖の方に明かりが3隻分くらい見えていました。
止めて欲しいものです。
感謝
年に一度の中司後援会「新年交礼会」開きました。
午後7時半という遅い開始時間ですが、搾乳から上がる酪農家に合わせての開会です。
約430人の人達が遅い時間にも拘わらず参集してくれましたが、挨拶が私のものも含めて半分の約1時間、残り30分で皆さんのテーブルを一回りするのが精一杯で、来てくれた皆さんと話す時間は殆ど無いのが残念です。
地域の課題はいくらやっても全て解決という事にはならないのですが、医療や、安全などの面ではこの10年で相当前進できたと思っています。
一方で、主産業の酪農と漁業には陰りも見えて、今後その振興のための施策を立てなおす必要があると思っています。
こんな遅い時間にも拘わらず集まってくれた皆さんに感謝し、これからも地域のために引き続き頑張って参ります。
都知事選挙
東京都知事選挙が告示になりました。
16人の候補が立候補しての、多分激しい選挙戦になることでしょう。
争点は脱原発のようですが、発電所を他県にもってもらっている都民がどのような意思表示をするかに興味があります。
さらに、それほど都政の恩恵を受けているとは思っていない都民が、どのくらい投票にいくかにも注目したいものです。
予算協議
今日も議員会3役に政調会長を加えたメンバーで。財政とうきょくとの予算協議をしました。
先日の会議で増額や、見直しを申し入れた件について、ほぼ決まったものについての説明を受けながら、確認していきました。
地域の使い勝手が良いことや、地域にあった独自事業をできる「地域づくり総合交付金」や、「地域政策推進事業費」については、昨年実績に回復。
新規事業としては、女性のものづくり産業参入を促進する「ものづくり「ナデシコ」応援パッケージ事業」「酪農経営ヘルパー育成支援促進事業」「浜をつくる新たな漁船整備資金」など、現場が抱えている課題に対応するものが、ささやかながら予算化される事になっています。
極寒の水道修理
日本海側は、毎日雪が降り続け、地域によっては昨年比60%も多い所もあるようですが、釧路・中標津といった太平洋側はその間晴れの日が続き、放射冷却現象も相まって、最低気温が毎日マイナス15度を下回る(上回る?)日々が続いています。
今日の朝は特別の冷え込みで、搾乳舎の水道が暖房を入れているにも拘わらずしばれました。自分で直せる程度でしたので、町に行って部品を買ってきて修理しましたが、いかんせん素人のやること、圧がかかると水が噴き出したり、差し込んだパイプが抜けたりで、2時間ほどもかかってしまいました。
この天気と少雪で、2月上旬に開かれる冬祭りの雪をどうするか、実行委員会は悩んでいます。
同じ根室管内でも、羅臼は平年並みの雪があり、道路脇には大きな雪の山ができていて、国道を管理する開発局の除雪車が道路を広げる作業をしています。