道立病院の経営行き詰まりの中で、現地調査をし指定管理者や、近在の他の医療機関への移行などの案を出してきた事について、集中審議を開きましたので、医療への重大な関心を持っている私は、傍聴に行きました。道立病院に限らず、殆どの自治体病院は経営が困難になってきており、更に医師不足の影響も重なって、地域医療崩壊の危機にあると言っても良い状態です。原因は様々有りますが、勤務医の勤務条件の厳しさや、先端医療から遅れる事への不安、家族の生活のこと、子供の進学のことなどこれまでも聞いてきたことですが、更に社会的な医療に対する期待や、認識が変わってきていることも理由の一つにあるのではないかとも思います。自分の都合のみを主張する間違った自由や、常に人に責任を問う風潮なども、命を預かる医師には大きな負担となっているとも聞きます。これまでは「寿命です」と言えたことも、そういえない医療の進歩と、社会的風潮が今の医療に重くのしかかっているのではないかと思うこの頃です。
月: 2008年2月
集中審議
今回の定例会最大の論点の一つである支庁制度改革案に対する集中審議がひられました。今回は小松議員が質問に立ち、前回の集中審議以降意見交換をしながら修正してきた部分や、基本的な部分の認識の違いなどを質しました。今回も該当市・町の皆さんが大勢傍聴に来て熱心に聞いていました。まだまだ、追い込まれている道の行財政改革の視点が前面に出されず、またそのことによって更に大きな影響を受ける地域への配慮がはっきり示されていないことが多くの不満を生んでいます。今回の区分けの理由が依然はっきり説明されないことや、総合計画との関連の中で、格差是正のための方策が明確に示されないこと、道州制、市町村合併の姿が現実になってこない中で、支庁制度の見直しだけが先行する事への疑問などが残っていて、今後の代表質問や、一般質問、予算特別委員会、道州制等特別委員会などで議論していかなければならないと思っています。
予算議会開会
今日から平成20年第一回定例会が始まりました。20年度の予算とそれに関連する条例改正などが提案されるので、通称予算議会とも言われています。今回は、約2兆九千億円の予算と、多くの条例改正案が提案されていますが、その多くを各種料金や、手数料などの値上げに関するものが占めています。財政立て直しの一環として、原価主義によってこれらの料金を改正しようと言うものです。これまで、利用者の福祉の為や、経済活性化のために割安料金を設定していましたが、道財政の逼迫の中でより本来の料金に近いものにしようとするものです。また、今回は、30件程の計画や、プランなども一斉に提出されました。私達の所にその案が大量に届けられるので、机の上は書類の山となっていますが、20年という節目のせいもあって、各部で今後10年の計画を立て直したものです。
必要性は十分解りますが、大変な労力がいることだなと、率直な感想を持ちます。
消費生活相談体制
今日は明日からの第一回定例会に出す予定の案件を各委員会に説明する前日委員会が開かれました。私の所属する環境生活委員会ではこの案件の他に北海道環境基本計画、に関しての報告、「北海道循環型社会形成の推進に関する条例」安全・安心どさんこ運動の実施に関する報告、第二次消費生活相談体制整備推進計画素案そして「北海道青少年健全育成基本計画」などの概要について説明があり、消費生活相談については、自民の東議員と民主の小林議員から廃止に向かっている、各支庁に配置している相談員をどうするのかや、市町村での相談機能をどう強化するのかなどについて質問がありました。北海道は行財政改革の一環として、この相談員の各支庁配置の中止を提案していましたが、受け皿となる市町村での相談機能が不十分とのことで、見送っていた経過があるものです。今回も、そのことと別に昨年の牛肉偽装事件や、農薬混入事件、一層巧妙化する詐欺事件など、消費者を取り巻く事件があまりにも多いと言うことで暫定的に続けることにしています。被害に遭う消費者がいなくなればそのような事件は起こらないので、みんなで情報を共有して未然に防ぎたいものです。
交通網遮断
明日からの議会に備えて、大事をとったはずの千歳便が早々と欠航となり、勿論丘珠便も駄目と言うことで、息子に釧路まで送ってもらいJRに乗ろうとしましたが、千歳線が不通のままと言うことでこれも駄目。4時のJRが駄目でも7時のなら何とかなるだろうと思いましたが5時の時点で運休決定との表示。どうしても明日朝からの会合に間に合わせたく、一か八かとレンタカーで走ることに決定。道央が吹雪いたらどこかで泊まる覚悟でしたが、夕方には風も治まって、主要道路は除雪が行き届いており、夜11時には札幌に着くことが出来ました。レールや空の上のもが全滅な時に、乗用車は行けるとは面白いですね。
今年の政局と根釧新時代
このように題して、釧路で武部代議士のセミナーがありました。今の政局や、今回の酪農畜産政策決定の現場での論争の生の話し、いわゆる小泉チルドレンの次の選挙での見通しなどが、代議士の飾らない言葉で次々と話され、引き込まれた一時間でした。
自分もあのように面白く話せたらなと思ったり、国会の場での厳しさを感じたりしました。武部氏が、80%落ちるだろうと言われる初当選グループに期待するのは、政治慣れしていない純粋な社会人としての議員やそれでいてそれぞれが優秀な一人一人で、これからの自民党や、日本の政治を変えてくれる可能性をこのチルドレンといわれる人達が持っていると感じているからではないかと、思うのです。二世議員や秘書から議員になった人達のように、これまでのしきたりや手法に慣れた議員では最近の世相の変化に適応し切れていないと感じるのは私の勝手な見方でしょうか。
それはともかくとして、根釧にも政府与党に繋がる議員のいないことの不自由さが、今回の酪農畜産運動を通じても強く感じました。地域の声を代弁してくれる議員が、どうしても与党自民党に欲しいと思っています。
雪と冬桜雑感
しばれる北海道から東京に行って、赤坂見附を永田町に向かって歩いていると陸橋のそばに花が咲いていました。どうも桜のようだと根本を見ると、「冬桜」と書いてありました。冬桜とはいえ東京では桜の花が咲いており、中標津ではまだしばれて雪が舞っています。この気候の差、地下鉄網の発達した交通利便性の差、時間の流れの差など沢山の差が東京と北海道のはずれにはあります。勿論広い大地、きれいな空気と水、優しい人のつながりなど、都会にはないものも多くあります。経済格差はこのような差をうまく利用して、都会へ都会へと向かうように流されているのではと、この頃思ってしまいます。
冬桜と、東京の夜明け(円盤の乗っているのはTBS)
決定
激しい攻防を続けていた酪農畜産政策運動でしたが、昨夜厳しい議論の末ほぼ酪農畜産関係者の要求通りの決着を見ました。私達の関心の高い「加工原料乳補給金」は1円の値上げで決まり、限度数量も3万トン削減されたものの12万トンの別枠での手当てが用意され、チーズ向け等の「他用途転換奨励金」も30万トンの増枠がされ、チーズの増産を支えることになりました。
配合飼料の安定基金などの制度的なものは5月までに見直しの作業をすることになりました。
これで今年の営農は希望に薄日の差す状態になりました。日々の管理作業や、春からの飼料作に万全を期して良い年末を迎えたいものです。
直行便で帰り夜には羅臼で道政報告会に臨みました。多くの方が集まってくれて、暖かい雰囲気で今の道政の動きについて話を聞いてくれました。
羅臼には、海岸沿いの道路の問題や、医療のこと、財政のことなど重要な課題が多く、しっかりと支援していかなければなりません。
自民党農林部会の幹部の皆さんと、羅臼町での道政報告会の様子
攻防
今年度の酪農畜産政策運動は、明日の畜産振興審議会への諮問に向かって、ぎりぎりの攻防が続いています。3円しか上がらなかった府県の飲用乳経営対策については、「簡易な経営改善対策をとった酪農家に対して、2円相当分の経営対策をする」と言うことになって、俄然「北海道対策はどうなる」との意見が噴出してきました。もともと府県は今回のメーカー交渉で府県の(飲用)乳価の値上げと、北海道の値上げ予定の間に2円の差があることに不満を強く持っており、その差額について、国の対策を強く求めていました。北海道の5円値上げは、原料乳が40円という低価格ながら、消費拡大の可能性が強いチーズの増産を受入れ、減産によるリスクを回避しようとの選択をして、たまたまチーズの国際価格が上がったことや、効率の良い工場が完成したことで、メーカー側が値上げに応じた結果で、加工原料乳の補給金や、チーズや液状乳製品向けなど価格の安い製品向けの助成は、府県の飲用乳価格との差を小さくしようという目的でおこなわれているものです。諸対策を総合して最終的に所得を確保し来年の営農に希望を繋げるよう、今日は夜通しの覚悟で関係者の努力が続きます。
酪農畜産対策運動
21日にも決定される20年度の第4次酪農畜産政策要求運動が、今日から本番を迎えました。
朝の自民党農林部会酪畜小委員会の会合を傍聴し、その後参議院会館の会議室での北海道連絡会議、自民党本部に戻って全国酪政連の会議に参加。午後からは小松議員と合流して、近藤農林部会長や、葉梨酪畜小委員長に自民党道連(道議会自民党)からの要望書を届け、道内選出の自民党議員に理解と支援を求めて歩きました。
運動は大詰めになり、どこにどのような智恵と数字をはめ込むか、府県の飲用乳生産に対して、どのような支援策を加えるか等が焦点になって、自民党内での最終調整と、財務省の説得の段階に入ってきました。
最後まで運動に当たっている団体の皆さんと、政治決着を計る道内選出の与党議員の皆さんとスクラムを組んで汗をかいて行きたいと思っています。