自立は何時出来る?

ジュネーブで開かれていたWTO交渉は、結局最終調整ができずに決裂しました。ここでも環境問題同様自国の利益を最優先とするアメリカと、インド中国など開発途上国との利害がぶつかったのが最大の理由でした。
日本は特に農業分野で追い込まれ、主張が通らないのなら決裂させてくるべきと言う、私達農業側の希望通りになりましたが、一方経済界からは輸出拡大のチャンスを逃したとの声も聞かれます。
国によってその置かれている様々な環境が違う中、自由貿易の名の下に殆どのものを国内と同様自由に流通させようと言う事は、かなり無理があると思いますし、そのことによって(自由貿易)弱肉強食が一層進むのではないかと思います。
国境も民族対立もないのであれば自由もあり得るのでしょうが、現実はそうはなっていないのですから、お互いの利益を守ろうとするのは当然ではないかと思います。
日本の農業に、規模拡大や、合理化によって外国、それもそれぞれの産物で最も安いところと競争できるように求めること自体無理があります。もしそうするのであれば、また戦争でも起こして、広い土地と安い労働力を獲得するしかなくなります。
みんな豊かになった国では、それなりの価格を認め合うことが必要で、それが農業の自立に繋がるのではないでしょうか。


Categories:

Tags: