民主党批判をするつもりはありませんが、前回の参議院選からマニフェストに登場した「農業の個別所得補償」が本当に中山間地や限界集落からの人口減少を防げるかについて考えてみたいと思います。
これらの地域の平均耕地面積はどの位でしょう?
水田経営の全国平均は1.9ヘクタールと言われていますから、仮にこれらの地域でもそうだとすると、平年作の時の米の収穫量8俵として、その生産費が1万5000円、販売価格1俵当たり国際価格で600円(これはいくらでも良い)その差額1万4400円のうち所得となる労賃を30%と見込んで4320円、10アールで34560円1.9ヘクタールで65万6640円。
これで1年間の生活が出来るでしょうか?
自給自足の時代に住み着いた今高齢者となった方たちは生活レベルが低いことも当たり前とここで生活をしてきましたが、物質文明の中で育った若者が残るはずもありません。
所得補償は生活保障ではないのですが、何となくこれで暮らせそうな幻想を抱かせる言葉にすっかりだまされているのではないでしょうか。
個別所得補償政策の怪
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