地元の識者の言うことを聞いていると、離農が非常に激しく増えていて、このままでは地域が成り立たなくなるのではと心配する声が聞こえる。離農の理由は決して経営不振では無く、先行きの不安感から今がやめ時という判断のものが多いそうです。今日の農政委員会でその指摘をして、離農の現状を確認するように要求したところ、数値的には昨年まで、大体一年に160戸程度が休農・或いは離農しています。これは酪農バブルと言われた時期にもさして変わらない数で、理由は先に書いたようなことでしたいわゆる「定年離農」後継者がいなくて、ここまで夫婦で頑張ってきたけれどもう良いだろうという事での離農。しかし昨年(令和4年4月から11月)は既に156戸、このままだと今年度中に200戸を超えるかも知れないという勢い。丁度10年前には毎年200戸を超えていた事もあり、その後バター不足など逼迫状態があったため、国は「畜産クラスター」事業を投入し増産を図ったもの。しかし、長引くコロナで観光需要が落ち込み、更にロシアの侵攻で燃油、電気、飼料、肥料価格などが軒並み値上がりし、経営が危機的状態に陥っていることから、昨年は幾度も補正予算を組み夫々の支援を繰り広げたものの、それが安心感として十分行き渡っていないことも「この際離農」の元になっていると思われる。