この国の行方

内外情勢調査会の5月例会が開かれ、政治アナリストの伊藤惇夫氏を講師に「混迷する日本政治とこの国の行方」と題する講演を聴く機会がありました。皆さんご承知のように、今、自民党の政治資金問題で揺れ動き、国民の政治不信と相俟って、国政は混乱しているのは自民党の劣化と、野党の弱さのせいだと断じました。嘗てのリクルート事件という政治と金に関する似たような事がありましたが、あの当時は危機感を感じた自民党の当選1回生などが声を上げ、党改革に進んでいったが、今回はそうした声もなく、危機感の欠如としか言えない状態だと。またそれを追及する野党も週刊誌などのマスコミ情報を使って国会質問をするというていたらく。協力して対抗しようとする姿勢もないことが、自民党の危機感の欠如を作り上げているとも。日本が直面している大問題としては「衰退途上国」に陥って居るのにそれを修正できないでいることや、トンチンカンな少子化対策、必要な長期的国家ビジョンを持っていない政治家の存在などを上げました。少なくとも高度成長前くらいには個性を持った政治家がいて国の有り様を論じていたが、今では選挙に当選することしか見ない、体制迎合の政治家しか見えない事など、日本の危機感を語りました。地方議員の私さえ、この様な危機感を強く持っているのに今の国会議員は感じないのだろうかと残念に思っています。


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