攻防

今年度の酪農畜産政策運動は、明日の畜産振興審議会への諮問に向かって、ぎりぎりの攻防が続いています。3円しか上がらなかった府県の飲用乳経営対策については、「簡易な経営改善対策をとった酪農家に対して、2円相当分の経営対策をする」と言うことになって、俄然「北海道対策はどうなる」との意見が噴出してきました。もともと府県は今回のメーカー交渉で府県の(飲用)乳価の値上げと、北海道の値上げ予定の間に2円の差があることに不満を強く持っており、その差額について、国の対策を強く求めていました。北海道の5円値上げは、原料乳が40円という低価格ながら、消費拡大の可能性が強いチーズの増産を受入れ、減産によるリスクを回避しようとの選択をして、たまたまチーズの国際価格が上がったことや、効率の良い工場が完成したことで、メーカー側が値上げに応じた結果で、加工原料乳の補給金や、チーズや液状乳製品向けなど価格の安い製品向けの助成は、府県の飲用乳価格との差を小さくしようという目的でおこなわれているものです。諸対策を総合して最終的に所得を確保し来年の営農に希望を繋げるよう、今日は夜通しの覚悟で関係者の努力が続きます。


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