沖縄観光の現状

JTB主催で、「沖縄サミット後の観光振興策と、沖縄観光の現状」についての講演会がありました。講師は「財団法人沖縄観光コンベンションビューロー」の屋良朝治氏で、長くこの財団の渉外を担当してきて、今は沖縄コンベンションセンターの館長をされている方です。
棚ぼた式に決まった北海道と違って、サミット誘致自体を3年間かけて行い、決定後はしたたかに基盤整備やソフトの充実を図るなど、戦略を持った中での開催となっています。県民挙げての体制を作り、そうした中でも自然体を大事にすること、接遇マナーや通訳ボランティアなども大勢に徹底して研修をし、その中から選ばれた人達を現場に配属するなど、周到な準備をしていたとのことでした。
それ以上に感心するのは、その後の観光振興にもこうした戦略的な考えを随所に持ち込み、観光客を飛躍的に増やしていることです。ガイドブックを60万部作り、全国での物産展に併せて配布したり、大手カード会社・大手自動車販売会社・家電通販大手などの自社販売促進に沖縄観光とタイアップしたキャンペーンを展開するなど、まさに「したたかさ・しぶとさ・しなやかさ」をしっかり基本に据えていることが伺われました。
江戸時代まで、独立国として日本や中国・台湾などと外交交渉で生き残ってきた伝統が生きているように思います。


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