HAC問題と札幌市

道民の翼との触れ込みで設立された、「北海道エアーシステム」いわゆるHACですが、系列会社として支援を受けていた日本航空からの経営分離と、昨年の奥尻空港での異常飛行による修理と機材繰り困難で、大幅な欠航をした結果、昨年スタート1年目で4億円という大きな赤字見込みとなり、その存続問題が大きな議論となっています。
北海道内の都市間交通網や、離島路線を維持すると言うことが、北海道にとって重要な責任であるが故に大変なお金と苦労を背負っています。
これはこれでやむを得ないことだと思いますが、問題は札幌市の態度だと思っています。
都市間交通と言っても、殆ど全て札幌路線で、この飛行機に乗るのも、地方と札幌を行き来するビジネスマン、会議出席の団体役職員、等となっており、利便性の一番の恩恵を受けるのが、札幌市に本拠を構えている企業や団体では無かろうかと思います。
札幌市が、知らん顔をしているのはどう見てもおかしいのです。
昨年の日本航空からの経営切り離しの時に、丘珠からの撤退も議論されましたが、そのときも、空港ターミナルのことや、周辺整備に20億円もかかった話はありましたが、積極的に存続の議論に乗ってきた記憶がありません。
HACが無くなって一番不便を感じるのは多くの札幌市民ではないのでしょうか。
地方空港を抱える自治体は、路線存続のために、乏しい財源から搭乗奨励金を支出してでも、搭乗率を上げて路線存続をしようと必死になっています。
札幌市がそのような努力をしているとは聞いたことがありません。
ここは一つ札幌市が、北海道の首都として搭乗率向上のために一肌脱ぐべき時ではないでしょうか。


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